パソコンの普及とともにインターネットで世界中のあらゆるジャンルの中から必要な情報を得られる便利な社会になりました。同時に、自分にとって不要な情報が溢れかえるネット環境の中で必要な情報だけを選ぼうとするため効率化や簡素化した日常生活を送ろうとする風潮が社会全体に強まってきました。
こうした意識がマナーの詰まっている冠婚葬祭、中でも、葬儀が急速に簡素化傾向を示しています。元々、通夜と告別式を行う遺族は突然多大な出費を強いられるので参列者が少しずつその負担感を和らげてあげようとする意図の込められているのが香典だったはずです。
香典の相場は今でも語り継がれていますが、香典返しは元々、喪主や故人との関係から半返しや3分の1返しがマナーとして残っています。ところが、通夜や告別式を簡素化しようとする意識から葬儀参列後に参列者すべてに同じ品物を即返ししてお終いにするやり方が増えています。
突然の訃報連絡を受けて参列者は各々、自分の予定を調整して参列しているはずです。故人との縁の深い人が飛行機や列車を乗り継いでホテル宿泊までして参列していることもあるわけです。このような参列者にはなるべく早く礼を尽くすことがマナーのはずだといわれています。
しかしながら、葬儀の最中に喪主や親族がお礼の言葉をかける余裕もないでしょう。そこで、葬儀終了後、お礼状を送るのが一昔前まではマナーでした。昨今は香典への即返しに印刷された礼状をつけてお終いという時代でも遠隔地から参列してくれた人なら手書きでもう一言、感謝の言葉を添えることがマナーとして残っています。
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