日本人のライフスタイルで変化したものの一つにお葬式があります。葬儀費用の平均はピーク時の2割ほどとなり、196万円程度です。お葬式の価格は見える化と同時に価格破壊も進んでおり、バブル期の大きな祭壇を備えたホール形式から数十人単位のいわゆる家族葬が主流になってきたことで、セレモニーホールをの改築を行うところも増えています。
日本人がなじんできた葬儀の形は激変し、従来型のものでなく、家族葬が広く受け入れられ弔いの形は、家から個へ変わってきているというのが現状です。その中で、新しい葬儀の方法の一つに宇宙葬があります。故人の遺灰1gから7gをカプセルの中に入れて、小型ロケットで宇宙空間に打ち上げたり、地球を周回する人工衛星にのせるというのが一般的です。
民間のロケット打ち上げが活発な米国で始まりましたが、米企業と連携して日本でも宇宙葬がスタートしています。宇宙にあこがれのある60から70代の男性やその家族が生前予約するケースが多く、価格は45万円程度です。お釈迦様の骨は世界中に分骨されていて、宇宙葬も現代社会における供養の方法の一つになります。お墓にも納骨したうえで、遺言に合わせて分骨することは悪いことではありません。さらに、今後は月面に遺灰を持っていく計画などもあり、家族や会社を月から見守りたいという気持ちをもって生前予約をしている人も多いです。子供のころから宇宙飛行士にあこがれていた人などにも人気が高まってきています。